ヒコログ 学科 ─ ドローン学科の一次資料ベース対策
ドローン二等の模擬試験20問
─ 本番と同じ形式で通しで解く
二等無人航空機操縦士(ドローン二等)の学科試験を想定した模擬試験です。本番と同じ三肢択一・分野混合で並べ、解答と解説は途中で見えないよう末尾にまとめてあります。登録不要・無料。教則第5版(2026年7月14日から適用)に対応。
この問題が準拠しているもの
第5版で具体的に何が変わったかは、教則第5版で変わった5点の照合表にまとめています。手元の教材が第4版のままかどうかは、そこで確かめられます。
本番の条件と、この模試の使い方
- タイマーを12分にセットしてから始める。時間内に解ききれるかが本番の分かれ目です。
- 解答を見ずに最後まで通す。分からない問題も飛ばさずどれか選ぶ(三肢択一なので、空欄にするより当たる可能性が残ります)。
- 末尾の解答で採点し、16問に届かなければ分野別の練習問題55問に戻る。
これは公式の過去問や本試験問題ではありません。二等の学科に
公式の過去問は存在せず、公開されているのは教則とサンプル問題だけです。本ページは教則第5版等の一次資料をもとにした自作問題です。
模擬試験(全20問)
問1
航空法が定める飛行禁止空域(飛行禁止区域)として正しいものはどれか。
- 空港周辺の進入表面等・高度150m以上の空域・人口集中地区(DID)上空
- 国会議事堂周辺・空港周辺の進入表面等・高度200m以上の空域
- 空港周辺の進入表面等・高度300m以上の空域・市街地(人口集中地区を除く)上空
問2
フェールセーフ機能の一つであるRTH(Return to Home)が動作する条件として正しいものはどれか。
- 送信機との通信が一定時間途絶えたとき
- バッテリー残量が50%以下になったとき
- GNSSの受信衛星数が4個を超えたとき
問3
飛行中に想定外の事態が発生した際の対応として、CRMの観点から適切なものはどれか。
- 操縦者が単独で全ての判断を下し、補助者への状況の報告は飛行が終わってから行う
- 操縦者と補助者がコミュニケーションを取りながら状況を共有し、安全を最優先に対処する
- 想定外の事態が発生しても飛行計画の完遂を最優先とし、補助者と相談せずに継続する
問4
リスクの計量とその扱いについて正しいものはどれか。
- 結果の重大性のみにより計量し、特定したハザードのうち発生頻度の高いものだけを対象として低減する
- 予測される頻度と結果の重大性により計量し、重大なものだけに絞らずハザードを可能な限り多く特定して低減する
- 予測される頻度のみにより計量し、ハザードを重大なものに絞って特定してリスクを完全に除去する
問5
飛行前の風速確認に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 平均風速が機体の飛行限界値以内であれば最大瞬間風速を超えていても安全に飛行できる
- 飛行前に風速が機体仕様の飛行限界値以内であることを確認することが重要である
- 気象予報の風速は観測前10分間の平均値であり、実際には瞬間的に強い突風が吹くことがある
問6
無人航空機の損害賠償保険について正しいものはどれか。
- 機体登録時に損害賠償保険が自動的に付帯される
- 航空法により全操縦者に損害賠償保険への加入が義務付けられている
- 保険加入は任意だが、事故時の賠償に備えて加入することが強く推奨される
問7
マルチコプターのプロペラ配置に関する記述として正しいものはどれか。
- 隣り合うプロペラを互いに逆回転(対角線上は同方向)に設定することで、機体のヨー(回転)トルクを相殺する
- 隣り合うプロペラの回転方向にかかわらず、カーボン製プロペラは樹脂製より軽量で衝撃に対する耐性も高い
- 隣り合うプロペラの回転方向は揃えたうえで、機体重量が重いほど回転数を下げて飛行させる
問8
飛行前に確認すべき地域情報として正しいものはどれか。
- 当日の株価・為替・天気予報の3項目(日出・日没時刻や障害物は含まない)
- 許可申請書の内容・飛行日誌の記載・保険証券の確認の3項目(障害物は含まない)
- 日出・日没時刻、標高・障害物、離着陸場所の状況、地上・空の交通状況の4項目
問9
無人航空機への危険物搭載が例外的に認められる場合として正しいものはどれか。
- その飛行のために必要な燃料など、機体の飛行に必要不可欠なもの
- 農薬散布に用いる薬剤であれば、種類や飛行の要件を問わずすべて搭載できる
- 危険物の搭載は、飛行に必要不可欠な燃料等を含め一切例外なく禁止されている
問10
飛行計画全体における最優先事項として正しいものはどれか。
- 飛行時間を短縮してコストを最小化することであり、安全確保が先になることはない
- 安全管理が最優先であり目的達成より安全確保が先になる場合がある
- 依頼者の要望どおりに飛行目的を達成することであり、安全確保が先になることはない
問11
霧や靄(もや)が無人航空機の飛行に与えるリスクとして正しいものはどれか。
- 霧の中でもFPVカメラで映像を確認しながら飛行すれば安全性は確保される
- 霧は地表付近にのみ発生するため、高度50m以上を飛行すれば影響を受けない
- 視界が低下するため機体の目視確認が困難になり、障害物や他の航空機との衝突リスクが高まる
問12
航空法に規定される特定飛行の種類に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 物件の落下投下は特定飛行には該当せず、技能証明がなくても実施できる。
- 人または物件から30m未満の距離での飛行も特定飛行に該当し、許可・承認が必要な場合がある。
- 夜間飛行・目視外飛行・DID上空飛行はいずれも特定飛行に該当する。
問13
地磁気センサが正常な方位を計測しない場合がある理由として、正しいものはどれか。
- 地磁気センサはGNSS衛星の配置から方位を求めるため、衛星数が減ると精度が落ちる
- 磁力線が示す北(磁北)と地図の北との間に偏角が生じ、方位の指示にずれが出る
- 地磁気センサは気圧の変化を方位へ換算しているため、高度が変わると基準がずれる
問14
飛行日誌に記録しなければならない事項として正しいものはどれか。
- 飛行記録(日時・経路・飛行時間等)のみでよく、点検の記録は不要
- 操縦者の体調記録、飛行時の気象観測記録、周辺住民への連絡記録
- 飛行記録(日時・経路・飛行時間等)、日常点検記録、点検整備記録
問15
飛行許可・承認申請の手続きに関する説明として、誤っているものはどれか。
- 飛行の方法に関する承認(夜間・目視外等)は、飛行禁止区域の許可とは別に申請が必要な場合がある。
- 飛行禁止区域での飛行には、国土交通省への事前申請と許可取得が必要である。
- 飛行許可・承認申請を提出すれば申請日翌日から自動的に有効となるため、余裕を持った申請は不要である。
問16
飛行経路の障害物回避において正しいものはどれか。
- 衝突防止センサを搭載していれば障害物付近の飛行は安全であり、機体の性能に応じた距離制限は要しない
- 障害物付近を飛行せざるを得ない経路を設定する際は、機体の性能にかかわらず水平距離で最低50m以上を常に確保する
- 障害物付近を飛行せざるを得ない経路を設定する際は機体の性能に応じて安全な距離を保つように心がける
問17
航空法が定める目視による常時監視に関して、無人航空機の飛行を禁止すべき気象状態として正しいものはどれか。
- 雲中や濃霧など、飛行状況や他物件との安全な距離を目視で確認できない状態
- 気温が35℃を超える高温状態のみで、目視で安全な距離を確認できるかどうかは判断基準にならない
- 風速が10m/sを超えた場合のみで、目視で安全な距離を確認できるかどうかは判断基準にならない
問18
飛行機が横方向に移動する方法として正しいものはどれか。
- 回転翼航空機と同じように横移動できる
- バンクターン(旋回)で行う
- ラダーを単独操作することで横移動できる
問19
無人航空機に係るサイバーセキュリティへの対応として正しいものはどれか。
- 自動飛行機能を使用しない手動操縦の機体のみがサイバー攻撃の対象であり、機体認証・型式認証の有無は関係しない
- 機体認証・型式認証を受けた機体を利用することで、一定のサイバーセキュリティ対策がされていることからリスクの軽減策となる
- サイバーセキュリティ対策はメーカーの責任であり、機体認証・型式認証を受けた機体を選ぶことも含めて操縦者側の対策は不要である
問20
無人航空機で使用される無線通信システムの説明として正しいものはどれか。
- 無人移動体画像伝送システムでは、169MHz帯・2.4GHz帯・5.7GHz帯のいずれも最大送信出力は10mWとされている
- 2.4GHz帯の免許不要局を使用する場合は、第三級陸上特殊無線技士以上の資格が必要である
- 携帯局(無人移動体画像伝送システムの無線局)を利用するには無線局免許が必要で、第三級陸上特殊無線技士以上の資格が求められる
解答と解説
採点してから読んでください。正解した問題も、誤りの選択肢の解説に一度目を通すと、同じ論点の別の聞かれ方に耐えられます。
問1 法規
正解:(1)空港周辺の進入表面等・高度150m以上の空域・人口集中地区(DID)上空
- (1)正しい。航空法の飛行禁止空域は、空港周辺の進入表面等・高度150m以上の空域・人口集中地区(DID)上空の3種である。
- (2)誤り。高度基準は150m以上で200m以上ではない。国会議事堂周辺は航空法でなく小型無人機等飛行禁止法の対象である。
- (3)誤り。高度基準は300mではなく150m以上。また禁止空域の正しい表現は「市街地上空」ではなく人口集中地区(DID)上空である。
航空法が定める3つの飛行禁止空域は「①空港周辺の進入表面等・②高度150m以上・③人口集中地区(DID)上空」です。高度は150mが基準です。なお国会議事堂周辺は別の法律(小型無人機等飛行禁止法)の対象です。
出典: 教則第5版 §3.2(航空法)
問2 機体・システム
正解:(1)送信機との通信が一定時間途絶えたとき
- (1)正しい。RTHは送信機との通信が一定時間途絶えたとき等のフェールセーフとして作動し、記録した離陸地点へ自動帰還する。低バッテリーでも作動し得る。
- (2)誤り。残量50%は通常RTHのトリガでなく、低残量の警告閾値は機体設定による。正=通信途絶。本肢は作動条件を残量に差し替えている。
- (3)誤り。衛星数が4個超は正常な測位状態でRTHのトリガでない。正=通信途絶。本肢は正常条件を作動条件に取り違えている。
RTH(自動帰還)は送信機との通信が一定時間途絶えたときに機体が離陸地点(ホームポイント)へ自動で帰還する機能です。飛行前にホームポイントが正しく設定されているか確認することが重要です。帰還時の飛行高度も事前に設定しておきましょう。
出典: 教則第5版 §4.3(機体の構成要素)
問3 運航・操縦者
正解:(2)操縦者と補助者がコミュニケーションを取りながら状況を共有し、安全を最優先に対処する
- (1)誤り。報告を飛行後に回すのは危険。「単独判断・報告は飛行後」と情報共有を遅らせた点が誤り。
- (2)正しい。操縦者と補助者がコミュニケーションを取り状況を共有し、安全を最優先に対処するのがCRMの要点。
- (3)誤り。想定外時は計画より安全を優先する。「計画完遂を最優先」と安全より計画を上に置いた点が誤り。
CRMでは、想定外の事態においてもチーム全体で状況を共有し、安全を最優先とした意思決定を行うことが基本です。飛行計画の遂行よりも安全確保を優先し、必要に応じて飛行を中断する判断も重要なスキルです。
出典: 無人航空機の飛行の安全に関する教則(CRM p184)
問4 リスク管理
正解:(2)予測される頻度と結果の重大性により計量し、重大なものだけに絞らずハザードを可能な限り多く特定して低減する
- (1)誤り。計量には予測される頻度も含まれ、特定したハザードを頻度で選別するものではない。
- (2)正しい。教則はリスクを予測される頻度と結果の重大性により計量するとし、具体的なハザードを可能な限り多く特定してリスクを許容可能な程度まで低減するとしている。
- (3)誤り。計量には結果の重大性も含まれ、ハザードも絞らず可能な限り多く特定するものとされている。
計量は頻度と重大性の二つ。ハザードは絞らずできるだけ多く特定し、目標はゼロではなく「許容可能な程度まで低減」である。
出典: 教則第5版 §6.1 無人航空機の運航リスクの評価
問5 気象
正解:(1)平均風速が機体の飛行限界値以内であれば最大瞬間風速を超えていても安全に飛行できる
- (1)誤り。平均が範囲内でも最大瞬間風速が限界超なら危険。正=瞬間風速も考慮。本肢は突風リスクを無視し安全と誤断している。
- (2)正しい。飛行前に風速が機体仕様の飛行限界値以内であることを確認することが重要。限界値超過は制御不能の原因となる。
- (3)正しい。気象予報の風速は観測前10分間の平均値で、実際には瞬間的に強い突風が吹くことがある。平均だけで安全を判断しない。
平均風速が機体の飛行限界値以内でも、最大瞬間風速はその1.5〜2倍になることがあります。「平均風速が基準内なら安全」という記述が誤りです。突風が吹いたときに機体が制御不能になるリスクがあるため、瞬間風速も考慮して飛行判断をしましょう。
出典: 教則第5版 §6.2(気象)
問6 法規
正解:(3)保険加入は任意だが、事故時の賠償に備えて加入することが強く推奨される
- (1)誤り。自動車の自賠責のような強制保険はなく、機体登録時に損害賠償保険が自動付帯される仕組みもない。
- (2)誤り。航空法により全操縦者に一律に義務付けられているわけではない。第三者賠償責任保険が求められるのは総重量25kg以上の機体のカテゴリーⅡ飛行やレベル3.5飛行など一部の飛行に限られる(教則第5版)。
- (3)正しい。損害賠償保険の加入は原則任意だが、墜落による人身・物件被害の高額賠償に備えて加入が強く推奨される。
ドローンの損害賠償保険は原則として任意加入で、自動車の自賠責のような強制保険はありません。ただし総重量25kg以上のカテゴリーⅡ飛行とレベル3.5飛行では第三者賠償責任保険が求められる、と覚えましょう。
出典: 教則第5版 §2.3
問7 機体・システム
正解:(1)隣り合うプロペラを互いに逆回転(対角線上は同方向)に設定することで、機体のヨー(回転)トルクを相殺する
- (1)正しい。隣り合うプロペラを逆回転・対角線上を同方向とする配置により、各ローターの反トルクが互いに打ち消し合い、機体のヨー(回転)トルクを相殺できる。これが姿勢安定の基本。
- (2)誤り。カーボン製は軽量だが衝撃には脆く欠けやすい。正=隣接逆回転の配置。本肢はカーボンの耐衝撃性を過大評価している。
- (3)誤り。重いほど回転数を下げるのでなく、揚力確保のためむしろ高回転が要る。正=隣接逆回転で反トルク相殺。本肢は推力と回転数の関係を逆にしている。
マルチローターは、隣り合うプロペラが逆回転、対角線上が同じ回転方向です。こうすることで回転の反動(トルク)が打ち消し合い、機体が自分で回ってしまうのを防いでいます。ヨー操作は、この回転数のバランスを崩して行います。
出典: 教則第5版 §4.2(機体の種類・特徴)
問8 運航・操縦者
正解:(3)日出・日没時刻、標高・障害物、離着陸場所の状況、地上・空の交通状況の4項目
- (1)誤り。株価・為替は飛行安全と無関係。正=日出日没・標高障害物・離着陸場所・交通状況の4項目。本肢は確認事項を無関係情報に差し替えている。
- (2)誤り。許可書・日誌・保険は携行/記録事項で、本問の『地域情報』でない。正=地形・時刻等の4項目。本肢は確認カテゴリを取り違えている。
- (3)正しい。教則では飛行前に日出・日没時刻、標高・障害物、離着陸場所の状況、地上・空の交通状況の4項目を地域情報として確認する。
飛行前の地域確認4項目は「①日出・日没時刻(夜間飛行の判断)②標高・障害物(衝突防止)③離着陸場所の状況(安全確認)④地上・空の交通状況(他機・人への影響)」です。毎回の飛行前にこの4項目を確認することが事故防止の基本です。
出典: 教則第5版 §5.2(離着陸操作)
問9 法規
正解:(1)その飛行のために必要な燃料など、機体の飛行に必要不可欠なもの
- (1)正しい。危険物輸送は原則禁止だが、その飛行に必要不可欠な燃料・電池等は危険物の対象外として搭載できる。機体の運航のためのものに限る点が要件。
- (2)誤り。農薬を種類問わず全て搭載可とするのは過大なすり替え。農薬散布は原則承認が要り、第5版で承認手続き等が不要になるのも規則236条の82第1項第2号の要件を満たす場合に限られる。
- (3)誤り。一切例外なしとするのは例外規定を消した誤り。飛行に必要不可欠な燃料・電池等は危険物搭載禁止の例外として認められる。
危険物の輸送は原則禁止だが、「その飛行のために必要な燃料」や電池など機体の飛行に不可欠なものは危険物の対象外とされている。農薬の散布は原則として承認が必要だが、教則第5版では航空法施行規則第236条の82第1項第2号の要件を満たす農薬散布等に限り、危険物輸送・物件投下等に係る承認手続き等が不要となった。
出典: 教則第5版 §3.1
問10 リスク管理
正解:(2)安全管理が最優先であり目的達成より安全確保が先になる場合がある
- (1)誤り。時間短縮・コスト最小化が最優先ではない。正=安全最優先。本肢は優先順位を効率に取り違えている。
- (2)正しい。飛行計画全体では安全管理が最優先で、目的達成より安全確保が先になる場合がある。安全を損なう飛行は中止する。
- (3)誤り。依頼者要望の達成が最優先ではない。正=安全管理が最優先。本肢は優先順位を任務達成に取り違えている。
飛行計画において安全管理は最優先事項です。依頼者の要望や飛行目的の達成より「安全の確保」が優先されます。「お客さんに頼まれたから無理して飛ばす」は絶対にNGです。安全を確保できないと判断したら中止・延期する判断が最も正しい対応です。
出典: 教則第5版 §6.1(運航リスク管理)
問11 気象
正解:(3)視界が低下するため機体の目視確認が困難になり、障害物や他の航空機との衝突リスクが高まる
- (1)誤り。FPV映像は目視内飛行の代替にならず、目視外飛行の承認も別途必要。「FPVで安全確保」とした点が誤り。
- (2)誤り。霧は移流霧・上層雲底などで上空にも広がる。「地表付近のみ」「高度50m以上で無影響」と発生範囲を限定した点が誤り。
- (3)正しい。霧・靄は視程を下げ、目視内飛行の前提である機体視認を妨げ衝突リスクを高める(教則第5版§6.2)。
霧や靄が出ると機体が見えにくくなり、目視での確認ができなくなります。障害物や他の航空機との衝突リスクも上がります。カメラの映像で補えばよい、という話にはならず、視程が悪化したら中断が原則です。
出典: 教則第5版 §6.2(気象)
問12 法規
正解:(1)物件の落下投下は特定飛行には該当せず、技能証明がなくても実施できる。
- (1)誤り(これが正解)。物件の投下は特定飛行の類型の一つで技能証明・許可等が必要。本肢は該当しない・技能証明不要とし要件を否定している。
- (2)正しい。人または物件から30m未満の距離での飛行も特定飛行の一類型に該当し、許可・承認が必要な場合がある。30mが境界の数値である。
- (3)正しい。夜間飛行・目視外飛行・DID(人口集中地区)上空飛行はいずれも特定飛行の類型に該当し、要件を満たす必要がある。
選択肢bが誤り。物件の投下(落下投下)は特定飛行の類型の一つに明確に規定されており(航空法第132条の86)、技能証明・許可等の要件が必要。「特定飛行に該当しない」「技能証明不要」という記述は誤り。
出典: 航空法第132条の86
問13 機体・システム
正解:(2)磁力線が示す北(磁北)と地図の北との間に偏角が生じ、方位の指示にずれが出る
- (1)誤り。GNSSは位置を与えるが、静止状態の機首方位は与えない。方位を検出するのは地磁気センサ。
- (2)正しい。教則の「磁気方位」に、磁北と地図の北に偏角が生じることが方位のずれの理由として明記されている。
- (3)誤り。気圧から方位は求まらない。気圧センサが担うのは高度の測定であり、方位を扱うのは地磁気センサ。
教則は「地磁気センサは正常な方位を計測しない場合があるが、それは磁力線が示す北(磁北)と地図の北に偏角が生じるためである」と述べている。地磁気センサは地球の磁気を検出して機体の向き(方位)や姿勢を知る装置であり、気圧やGNSS衛星から方位を求めるものではない。
出典: 教則第5版 §4.1
問14 運航・操縦者
正解:(3)飛行記録(日時・経路・飛行時間等)、日常点検記録、点検整備記録
- (1)誤り。日時・経路のみで足りるとするのは記載項目を削ったすり替え。点検記録・整備記録まで含めて飛行日誌を構成する。
- (2)誤り。体調・気象記録は飛行日誌の必須項目ではない。本肢は記載対象をすり替えており、正は飛行記録+日常点検+点検整備記録。
- (3)正しい。飛行日誌には飛行記録(日時・経路・飛行時間等)、日常点検記録、点検整備記録の3種を記載する。安全管理と検証の証跡になる。
飛行日誌には「飛行記録(日時・飛行経路・飛行時間等)」「日常点検記録」「点検整備記録」を記載しなければならない。また事故・不具合が発生した場合もその旨を記録する。
出典: 教則第5版 §5.1
問15 法規
正解:(3)飛行許可・承認申請を提出すれば申請日翌日から自動的に有効となるため、余裕を持った申請は不要である。
- (1)正しい。飛行の方法に関する承認(夜間・目視外等)は、飛行禁止区域の許可とは別に申請が必要な場合がある。
- (2)正しい。空港周辺やDID上空等の飛行禁止区域での飛行には、国土交通省への事前申請と許可取得が必要である。
- (3)誤り(これが正解)。許可・承認は審査を経て発行され、申請翌日からの自動有効ではない。標準処理期間は10開庁日程度で余裕を持った申請が必要である。
飛行許可・承認は国土交通省による審査を経て発行されるものであり、申請翌日から自動有効にはならない。審査には一定の日数(標準処理期間は10開庁日程度)が必要であり、余裕を持った申請が求められる。
出典: 航空法第132条の85、国土交通省ガイドライン
問16 リスク管理
正解:(3)障害物付近を飛行せざるを得ない経路を設定する際は機体の性能に応じて安全な距離を保つように心がける
- (1)誤り。衝突防止センサがあれば距離制限なしで安全とする点が誤り。センサを過信せず安全距離を保つ。
- (2)誤り。障害物から水平50m以上を「常に」確保という一律数値が誤り。教則は機体性能に応じた安全距離を求める。
- (3)正しい。障害物付近を飛行せざるを得ない経路では、機体の性能に応じて安全な距離を保つよう心がける。性能に見合った余裕を確保する。
教則では「飛行経路は、無人航空機が飛行する高度と経路において、障害となる建物や鳥などの妨害から避けられるよう設定する。障害物付近を飛行せざるを得ない経路を設定する際は機体の性能に応じて安全な距離を保つように心がける」と記載されている。
出典: 教則第5版 §6.1
問17 気象
正解:(1)雲中や濃霧など、飛行状況や他物件との安全な距離を目視で確認できない状態
- (1)正しい。雲中・濃霧など飛行状況や他物件との安全距離を目視確認できない状態は飛行禁止。常時監視(目視)を成立させられないため。
- (2)誤り。気温35℃超は飛行禁止の判定基準ではない。目視確認の可否を基準とする教則の趣旨と異なる。
- (3)誤り。風速10m/s超「のみ」で限定する点が誤り。航空法は目視で安全を確認できない気象状態を広く禁止する。
航空法では「目視により常時監視して飛行させること」が義務付けられている。雲中や濃霧等の気象状態では、無人航空機の飛行状況や他の物件との安全な距離が確保されているかを目視で確認できないため、飛行させてはならない。
出典: 教則第5版 §6.2
問18 機体・システム
正解:(2)バンクターン(旋回)で行う
- (1)誤り。固定翼はホバリング・後退・横移動ができない。本肢は回転翼機と同様の横移動が可能と特性を取り違えている。
- (2)正しい。教則§4.1は固定翼を、回転翼機と違いホバリング・後退・横移動はできず、横方向の移動はバンクターン(旋回)で行うとしている。
- (3)誤り。正の横移動手段はバンクターン。本肢はラダー単独操作で横移動できるとし、操作と挙動を誤っている。
教則では「推力により前進し空気を掴み揚力が生まれるので、回転翼航空機とは違いホバリングや後退、横移動はできない。横方向の移動はバンクターン(旋回)で行う」と記載されている。
出典: 教則第5版 §4.1
問19 運航・操縦者
正解:(2)機体認証・型式認証を受けた機体を利用することで、一定のサイバーセキュリティ対策がされていることからリスクの軽減策となる
- (1)誤り。手動操縦機体「のみ」が攻撃対象とする点が誤り。通信・ソフトを持つ機体は広く対象となりうる。
- (2)正しい。機体認証・型式認証を受けた機体の利用は一定のサイバーセキュリティ対策がされているためリスク軽減策となる。認証は安全面の裏付けの一つ。
- (3)誤り。サイバーセキュリティをメーカー責任とし操縦者を対策不要とする点が誤り。運航者にも対策が求められる。
教則では「機体認証・型式認証を受けた機体を利用することで、リスクの軽減策となる」と記載されている。また「プログラムを不正に書き換えられる等により、当該無人航空機が奪取されたり操縦者の意図に反して悪用されたりする可能性がある」とリスクも説明されている。
出典: 教則第5版 §5.1
問20 法規
正解:(3)携帯局(無人移動体画像伝送システムの無線局)を利用するには無線局免許が必要で、第三級陸上特殊無線技士以上の資格が求められる
- (1)誤り。最大送信出力は帯域ごとに異なり、169MHz帯は10mW、2.4GHz帯と5.7GHz帯は1Wである。
- (2)誤り。2.4GHz帯の免許不要局は、無線局免許も無線従事者資格も不要である。
- (3)正しい。携帯局(無人移動体画像伝送システム)は無線局免許と第三級陸上特殊無線技士以上の資格が必要である。
携帯局(無人移動体画像伝送システムの無線局)は169MHz帯・2.4GHz帯・5.7GHz帯を用い、無線局免許と第三級陸上特殊無線技士以上の資格が必要である。免許又は登録を要しない無線局は資格不要である。
出典: 教則第5版 §3.2
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